津金寺滋野氏宝塔
長野県宝
滋野一族は、奈良時代から平安時代にかけて設置された朝廷の望月牧の牧官として信濃に来た名族である。鎌倉時代は、源頼朝に仕えて弓の名手として信濃鎌倉武士の代表格の一族であった。
宝塔は、津金寺の静かな裏山にあり、滋野氏某夫妻が承久2年(1220)4月8日に生前の供養を行なって奉納したといわれる逆修供養塔が2基(北塔・中塔)と、滋野盛□らが嘉禄3年(1227)10月14日に亡父母の菩提を弔うために造立し、法華経などを書写して奉納したと伝えられる納経塔一基(南塔)がある。
この3基の宝塔には、それぞれ正面に造立の年代などが陰刻されているが、宝塔の軸部は、軟らかい火山の焼石を用いているため、すでに磨耗していて判読も困難な文字が多い。
石造塔婆で、時代的特色を表している重要な数少ない石造文化財であり、昭和49年には長野県宝にも指定されている。
地図
所在:立科町大字山部279-1
佐久方面より国道142号線バイパス山部交差点を右折し200メートル
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更新日:2023年03月31日