○立科町太陽光発電設備の設置に関する指導要綱
平成31年4月24日
告示第10号
(目的)
第1条 この要綱は、町内における太陽光発電設備の設置を目的とした開発行為(以下「開発行為」という。)に関し必要な事項を定め、その適正な実施を誘導することにより、開発行為を行う区域(以下「開発区域」という。)及びその周辺の地域における災害を防止するとともに、住環境への配慮と自然環境の保護に努め、近隣住民の良好な生活環境の保全に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の定義は、該当各号に定めるところによる。
(1) 太陽光発電設備 太陽光を電気に変換する設備及びその附属設備であって、土地に自立して設置されるものをいう。
(2) 事業主等 開発を行おうとする者、開発区域に設置された各設備の管理を行う者及び開発区域の土地の所有者をいう。
(3) 近隣関係者 次に掲げる者をいう。
ア 開発区域に係る土地に隣接する土地又は建築物の所有者、借主及び居住者
イ 開発区域に係る区又は部落、その他の関係者
2 前項に掲げるもののほか、この要綱において使用する用語は、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(平成23年法律第108号。以下「FIT法」という。)、都市計画法(昭和43年法律第100号)、建築基準法(昭和25年法律第201号)及び建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)において使用する用語の例による。
(適用範囲)
第3条 この要綱は、発電出力が10キロワット以上の開発行為に適用する。
2 同一の事業主等が、既に完了し、又は実施中の開発行為に係る土地に隣接して開発行為をする場合については、これらを一の開発行為とみなしてこの要綱を適用する。
3 前項に規定される場合で、事業主等が異なる場合であっても、開発区域の従前の所有者が同一の場合等、敷地を分割(分譲)して行う開発行為とみなされるときは、これらを一の開発行為とみなしてこの要綱を適用する。
(事業主等の責務)
第4条 事業主等は、開発区域の選定に当たっては、あらかじめ法令等による規制、地形、地質、地盤等の土地条件、過去の災害記録、立科町地域防災計画に掲載する災害危険箇所その他各種公表された災害危険想定地域の資料等、必要な情報を収集した上で、防災の観点から十分に検討し、開発行為に起因して災害発生を助長することが予想される区域については、開発区域として選定しないよう配慮しなければならない。
2 事業主等は、開発区域及びその周辺における自然の地形、樹木等を有効に利用するとともに、景観、文化財、周辺の土地利用の状況等に留意し、良好な自然環境の保全に努めなければならない。
3 事業主等は、開発区域周辺の住環境に及ぼす影響に十分配慮するとともに、近隣関係者と十分に協議し、良好な関係を保つよう努めなければならない。
(1) 案内図
(2) 開発区域選定チェックリスト(様式第2号)
(3) 公図の写し
(4) 土地利用計画図(案)
(5) 雨水排水処理計画図(案)
(6) 計画縦横断面図(案)
(7) 各種構造図(案)
(8) 雨水排水処理検討書(案)
(9) 現況写真
(10) その他町長が必要と認めたもの
(1) 位置図
(2) 標識の設置を証する写真
(事前説明)
第7条 事業主等は、前条第1項の規定による標識の設置後速やかに、説明会等の実施により、近隣関係者に次に掲げる事項を説明し、近隣関係者の合意が得られるよう努めるものとする。
(1) 開発行為計画の内容
(2) 工事中の騒音及び振動についての対策
(3) 防災等の措置
(4) 資材、廃材等の搬出入を含む管理方法
(5) 維持管理の方法
(6) 前各号に掲げるもののほか、開発行為の周辺環境に与える影響及びその対策
2 事業主等は、説明会等の実施後において、近隣関係者から再度説明を求められたときは、可能な限りこれに応じ、近隣関係者との間で十分な話合いの機会を設けるものとする。
(開発行為の届出)
第8条 事業主等は、第5条第2項の事前協議済通知書の交付を受けた後、立科町開発基本条例(昭和48年立科町条例第29号。以下「条例」という。)第9条に規定する開発届を、立科町開発基本条例施行規則(昭和48年立科町規則第4号)第6条に規定する開発事業計画届出書(別記様式)に、同条第2項に規定する関係図書のほか、次に掲げる書類を添付して、町長に届け出なければならない。
(1) 事前協議済通知書(写し)
(2) 工事工程表
(3) 雨水排水放流先施設管理者の同意書(写し)
(協定の締結等)
第9条 事業主等は、条例第11条に規定する開発基本協定を締結しなければならない。
2 事業主等は、前項の規定により締結した協定を忠実に守らなければならない。
3 事業主等は、開発区域内の土地又は太陽光発電設備を第三者に譲渡しようとするときは、譲受人に対し、第1項の規定により締結した協定内容及び町長及び近隣関係者との協議内容並びに指示事項を承継するものとする。
(完了確認)
第11条 事業主等は、開発行為の造成工事、太陽光発電設備工事及び附帯工事が完了したときは、速やかに開発行為完了届出書(様式第7号)を町長に提出し、町長の確認を受けるものとする。
2 町長は、当該開発行為の完了を確認したときは、開発行為完了確認書(様式第8号)を交付するものとする。
(管理者の提示)
第12条 事業主等は、当該開発行為により設置した太陽光発電設備の管理者を第三者に対して明確にするため、発電事業者情報(様式第9号)を、開発区域内の道路に面した見やすい場所に掲示するものとする。
(開発行為の変更等)
第13条 事業主等は、開発行為の内容を変更しようとするときは、開発行為変更届出書(様式第10号)に次に掲げる書類を添付して、町長に届け出るものとする。
(1) 変更内容の説明資料
(2) 開発事業計画届出書(別記様式)
(3) 設計図書等
2 事業主等は、開発行為の事業主等を変更しようとするときは、開発行為事業主等変更届出書(様式第11号)により町長に届け出るものとする。
3 事業主等は、開発行為を取り下げるときは、開発行為取下書(様式第12号)を町長に提出するものとする。
(環境保全の指導及び勧告)
第14条 町長は、環境保全のため必要があると認めたときは、事業主等が実施しようとする開発行為又は実施中の開発行為に対し、当該行為を制限し、又は必要な措置を取るべきことを指導し、及び勧告するものとする。
2 前項の規定による勧告を受けた事業主等は、その勧告に基づいて講じた措置について、書面により町長に報告するものとする。
(警告)
第15条 町長は、前条第1項に規定する勧告を受けた事業主等が、正当な理由なく、その勧告に従わず、環境保全に重大な影響を及ぼすことが想定されるときは、当該事業主等に対して警告を行うものとする。
(報告及び調査)
第16条 町長は、この要綱の施行において必要な限度において、事業主等に対し、開発行為の施行状況及び開発行為後の維持管理状況について書面による報告を求め、又は事業主等の同意を得て、関係職員を開発区域内に立ち入らせ、開発行為及び開発区域の管理の状況を調査することができる。
(防災等の措置)
第17条 事業主等は、開発行為により周辺地域に崖崩れ、出水又は土砂の流出による災害が生じないよう、擁壁その他の土留施設等の設置について、安全上必要な措置を講じなければならない。
2 事業主等は、工事の休止又は廃止をしようとするときは、既に施工された工事によって周辺地域住民に被害を及ぼさないよう適切な措置を講じなければならない。
(生活妨害防止の措置)
第18条 事業主等は、当該開発行為に関し、運行する自動車等による近隣住民に対する生活妨害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
(文化財の発見)
第19条 事業主等は、開発行為に当たり文化財を発見したときは、速やかに立科町教育委員会に報告し、その保存、管理等について協力しなければならない。
(災害の復旧)
第20条 事業主等は、開発行為に起因して災害が発生したときは、町、関係機関及び近隣関係者と直ちに協議し、誠意をもって速やかに災害の復旧を行わなければならない。
(開発行為後の維持管理及び撤去)
第21条 事業主等は、開発行為の完了後において、常に開発区域及び開発行為にかかる全ての設備の適正な維持管理に努めなければならない。
2 事業主等は、FIT法に基づく固定価格買取制度による固定価格買取期間終了後においても、引き続き適正な維持管理を行うものとし、太陽光発電設備の耐用年数経過後、又は耐用年数前に事業を廃止する場合は、遅滞なく当該設備の撤去等適正な処理に努めなければならない。
(補則)
第22条 この要綱に定めるもののほか、この要綱の施行に関し必要な事項は、別に定める。
附則
(施行期日)
1 この告示は、公布の日(以下「施行日」という。)から施行する。
(経過措置)
2 この告示は、令和元年7月1日(以下「適用日」という。)以後に工事着工する開発行為について適用し、適用日前に工事着工した開発行為については、なお従前の例による。
3 前項に掲げるもののほか、施行日の前日までに、その他関係法令の規定に基づき具体的な計画により関係機関と協議が行われている開発行為で、町長が認める開発行為については、この要綱の規定は適用しない。
4 前項に規定する「具体的な計画」とは、当該開発行為に関する次に掲げる計画が、具体的な内容で関係機関と事業主等の間で協議が実施中、又は実施されたものをいう。
(1) 土地利用計画(案)
(2) 雨水排水処理計画(案)
(3) 工事施工計画(案)