○立科町犯罪被害者等日常生活支援助成金交付要綱

令和6年9月24日

告示第17号

(趣旨)

第1条 この要綱は、立科町犯罪被害者等支援条例(令和6年立科町条例第28号)第11条の規定に基づき、犯罪行為により死亡した者の遺族又は重傷病を負った者及びその家族が受ける日常生活の支援に要する費用に対して、予算の範囲内で立科町犯罪被害者等日常生活支援助成金(以下「助成金」という。)を交付することに関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 犯罪行為 日本国内又は日本国外にある日本船舶若しくは日本航空機内において行われた人の生命又は身体を害する罪に当たる行為(刑法(明治40年法律第45号)第37条第1項本文、第39条第1項又は第41条の規定により罰せられない行為を含むものとし、同法第35条又は第36条第1項の規定により罰せられない行為を除く。)をいう。

(2) 犯罪被害 犯罪行為(被害届等により被害を受けたことが確認できるものに限る。)による死亡又は重傷病をいう。

(3) 犯罪被害者 犯罪被害を受けた者をいう。

(4) 遺族 犯罪被害者が犯罪行為により死亡したときにおいて次のいずれかに該当する者をいう。

 犯罪被害者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。次号において同じ。)

 犯罪被害者の2親等以内の親族

(5) 家族 犯罪被害者が犯罪行為により重傷病を負ったときにおいて次のいずれかに該当する者をいう。

 犯罪被害者の配偶者

 犯罪被害者の2親等以内の親族

(6) 重傷病 負傷又は疾病に係る身体の被害であって、当該負傷又は疾病の療養に要する期間が1か月以上で、かつ、3日以上の入院を要する(精神疾患である場合は、療養に要する期間が1か月以上で、かつ、3日以上の労務に服することができない程度であることを要する。)と医師に診断されたものをいう。

(7) 町民 町内に住所を有する者、町内に居住する者及びこれに類する者であると町長が認める者をいう。

(対象者)

第3条 この要綱の規定による助成金の交付対象となる者は、次条の表に規定する支援を受けるとき及び第6条に規定する申請をするときにおいて、町民である者のうち、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) 犯罪被害者

(2) 遺族

(3) 家族

(助成の種類、助成の内容及び助成の額等)

第4条 助成の種類、助成の内容、助成の額等は、次のとおりとする。

助成の種類

助成の内容

助成の額等

家事、育児及び介護支援

犯罪被害を受けたことにより日常生活を営むことについて支障があると認められる犯罪被害者、遺族又は家族(以下「犯罪被害者等」という。)が次に掲げるサービスを利用する場合の費用の助成

(1) 家事援助 調理、衣類の洗濯、住居の清掃、生活必需品の買物その他必要と認められる家事援助

(2) 育児援助 保育園、幼稚園等の送迎、保育その他必要と認められる育児

(3) 介護援助 介護が必要な人の見守り、食事介助、排せつ介助その他必要と認められる介護援助

上限4,000円/時間

(上限72時間)

配食支援

犯罪被害を受けたことにより外出が困難となり、健康の維持等を図るための食事を用意することに支障がある犯罪被害者等が、配食サービスを利用する場合の費用の助成

上限1人1,000円/日

(利用の初日から起算して30日以内)

一時保育支援

犯罪被害を受けたことにより、扶養する就学前の子の家庭での保育に支障が生じた犯罪被害者等が、一時的な預かり保育を利用する場合の費用の助成

上限2,400円/回

(上限10回)

転居支援

犯罪被害を受けたことにより、従前の住居に居住することが困難となったと認められる犯罪被害者等(当該住居に居住し続けることにより精神的不調を来たすおそれや二次被害若しくは再被害を受けるおそれがあるもの又は従前の住居が犯罪行為により滅失し若しくは著しく損壊したものに限る。)が、転居する場合の費用の助成。ただし、他の地方公共団体から同種の支援を受けていないこと。

上限20万円/回

(上限2回)

カウンセリング等支援

犯罪被害者等が犯罪被害を受けたことによる精神的な被害の軽減又は回復のために公認心理師等によるカウンセリング及び精神科等診療を受ける場合の費用の助成

上限5,000円/回

(上限10回)

報道対応支援

犯罪被害者等が犯罪被害を受けたことによる報道機関の対応等を弁護士に依頼する場合の費用の助成

上限23万円

弁護士相談支援

犯罪被害者等が犯罪被害によって生じる法律問題について、弁護士に相談する場合の費用の助成

上限5,000円/回

(上限3回)

(助成金を交付しないことができる場合)

第5条 町長は、次に掲げる場合には、助成金を交付しないことができる。

(1) 犯罪被害の原因となった犯罪行為が行われたときにおいて、犯罪被害者等と加害者との間に3親等以内の親族関係(事実上の婚姻関係を含む。)があったとき。ただし、当該親族関係が破綻していたと認められる事情がある場合又は次のからまでのいずれかに該当する場合を除く。

 犯罪被害者が18歳未満の者で助成金の交付を受けることができる立場であった場合又は犯罪被害者が18歳未満の者を監護していた場合

 犯罪被害者が配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号)第1条第2項に規定する被害者に該当する者であって、その加害者に対し同法第10条の規定による保護命令が発せられている場合

 当該犯罪行為が、次の(ア)から(ウ)までのいずれかに該当する場合

(ア) 児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)第2条に規定する児童虐待と認められる場合

(イ) 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成17年法律第124号)第2条第3項に規定する高齢者虐待(同条第4項第2号に掲げる行為を除く。)と認められる場合

(ウ) 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(平成23年法律第79号)第2条第2項に規定する障害者虐待(同条第6項第2号に掲げる行為を除く。)と認められる場合

(2) 犯罪被害者が犯罪行為を誘発したとき、その他当該犯罪被害につき、犯罪被害者にも、その責めに帰すべき行為があったとき。

(3) 犯罪被害者等が、立科町暴力団排除条例(平成23年立科町条例第2号)第2条第2号に規定する暴力団員又は暴力団員若しくは同条第1号に規定する暴力団に協力し、若しくは関与する等密接な関係を有する者であったとき。

(4) 前3号に掲げるもののほか、犯罪被害者等が加害者との関係その他の事情から判断して、助成金を交付することが社会通念上適切でないと認められるとき。

(助成金の交付の申請)

第6条 助成金の交付を受けようとする遺族(当該者が未成年者である場合又はやむを得ない事情により申請ができない場合にあっては、当該者の法定代理人。以下「助成金交付対象遺族」という。)は、立科町犯罪被害者等日常生活支援助成金交付申請書兼請求書(様式第1号。以下「申請書」という。)及び犯罪被害申告書(様式第2号。以下「申告書」という。)に、次に掲げる書類を添えて町長に提出しなければならない。ただし、これらの書類により証明すべき事実を町が保有する公簿等で確認することができるときは、その書類の添付を省略させることができる。

(1) 犯罪被害者の死亡診断書又は死体検案書その他当該犯罪被害者の死亡の事実及び死亡の年月日を証明することができる書類の写し

(2) 助成金交付対象遺族が申請時において、町内に住所を有する者又は居住する者であることを証明する書類(住民票の写し、戸籍の附票等)

(3) 助成金交付対象遺族の氏名、生年月日及び犯罪被害者との続柄を明らかにすることができる戸籍の謄本又は抄本その他の証明書

(4) 助成金交付対象遺族が犯罪被害者と婚姻の届出をしていないが、犯罪被害の原因となった犯罪行為が行われたときにおいて、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者であるときは、その事実を認めることができる書類(住民票の写し、犯罪被害者及び助成金交付対象遺族の親族、友人、隣人等の申述書等)

(5) その他町長が必要と認める書類

2 助成金の交付を受けようとする犯罪被害者又は家族(当該者が未成年者である場合又はやむを得ない事情により申請ができない場合にあっては、当該者の法定代理人)は、申請書及び申告書に、次に掲げる書類を添えて町長に提出しなければならない。ただし、これらの書類により証明すべき事実を町が保有する公簿等で確認することができるときは、その書類の添付を省略させることができる。

(1) 犯罪被害者が重傷病に該当することが証明できる医師の診断書(受傷日、療養期間、入院日数(精神疾患である場合は、労務に服することができない日数)及び病名を明記したものに限る。)

(2) 犯罪被害者又は家族が申請時において、町内に住所を有する者又は居住する者であることを証明する書類(住民票の写し、戸籍の附票等)

(3) その他町長が必要と認める書類

3 前2項の規定にかかわらず、町長が認めたときは、第1項各号又は前項各号に掲げる書類の全部又は一部の添付を省略することができる。

(申請期限)

第7条 前条の規定による申請の期限は、犯罪被害の原因となった犯罪行為が行われたときから1年以内(精神疾患である場合は、医師の診断があった日から1年以内)とする。この場合において、当該申請は、支援を受けた日の属する年度ごとに行わなければならない。

2 前項前段の規定にかかわらず、他の地方公共団体が実施する犯罪被害者等に対するカウンセリング等支援を受けた者が行うカウンセリング等支援に係る申請の期限は、当該地方公共団体が実施するカウンセリング等支援の最終実施日から起算して1年以内とする。

3 第1項前段の規定にかかわらず、転居支援に係る2回目の申請の期限は、1回目の転居日から起算して1年以内とする。

4 前3項の規定にかかわらず、申請期限までに申請しなかったことについて、やむを得ない理由があると町長が認めるときは、この限りでない。

(交付の決定等)

第8条 町長は、第6条の規定による申請があったときは、その内容を審査し、助成金の交付の可否を決定し、速やかに、立科町犯罪被害者等日常生活支援助成金交付(不交付)決定通知書(様式第3号)により、申請者に通知するものとする。

2 町長は、前項に規定する審査に際し、同項の申請を行った者その他関係者に対し、当該申請に係る状況等について調査をすることができる。

3 町長は、第1項に規定する審査に際し、必要があると認めるときは、警察その他関係機関への照会を行うことができる。

4 前項の規定は、第1項に規定する助成金を交付する旨の決定(以下「交付決定」という。)後においても適用があるものとする。

(交付決定の取消し)

第9条 町長は、交付決定を受けた者がこの要綱に定める助成金の交付の資格を有しないことが判明したときは、当該交付決定を取り消すことができる。

2 町長は、交付決定を受けた者が偽りその他不正の手段により当該交付決定を受けたと認めるときは、当該交付決定を取り消すことができる。

(助成金の返還)

第10条 前条の規定により交付決定を取り消した場合において、既に助成金が交付されているときは、当該助成金の交付を受けた者は、町長が定める日までに助成金を返還しなければならない。

(その他)

第11条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。

この要綱は、告示の日から施行し、同日以後に発生した犯罪行為に起因する犯罪被害について適用する。

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立科町犯罪被害者等日常生活支援助成金交付要綱

令和6年9月24日 告示第17号

(令和6年9月24日施行)