観音坂のおさんやさま
直径2メートルはある大石の「おさんやさま」
西塩沢から北御牧村へ向かうと観音像がある。この観音像には天明七年十月建立と刻まれているが、合祀(ごうし)の趣旨や経過等の記録、伝説は残されていない。天明年間は大飢饉で百姓一揆が全国に広がり同三年七月には浅間山の大爆発など、正に悲惨困窮の年代であった。
塩沢新田と呼ばれるこの地の農民たちは、時の領主小諸さまに通ずる街道に面した大石に観音菩薩を刻み祀ったと思われる。
地元の人々は「おさんやま」と愛称し、毎年2月23日に当番の家に相寄り祭祀(さいし)の会を行なったことから、二十三夜の勢至菩薩(せいしぼさつ)とも思われる。この辺りは美谷沢とよばれる地籍であるが、いつしかこの観音像にちなんで「観音坂」とよばれるようになった。
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更新日:2023年03月31日